自己署名サーバ証明書の作成
サーバの鍵を作成
きちんと信用されるCAに署名してもらうにしても、自己署名するにしても、とりあえずは署名してもらう鍵をつくらなければ。
鍵長が1024では安全ではないといわれる昨今なので、ゴッツく4096で。
$ sudo openssl genrsa -des3 -out server.key 4096
パスワードを聞かれるので2回同じものを入力。
今作った鍵はパスワードで暗号化された鍵。サーバデーモンで使用する場合、毎回パスワードを入力して使用していては利便性に問題があるので、パスワードを解除した鍵を作成。
$ sudo openssl rsa -in server.key -out server.key.insecure
わかりやすく名前を変更。
$ sudo mv server.key server.key.secure $ sudo mv server.key.insecure server.key
Certificate Signing Request (CSR) を作成する。
$ sudo openssl req -new -key server.key -out server.csr
いろいろ質問されるので答えておく。適当にエンターすると署名できない。'.'を入力するとブランクになる。
- Country Name (2 letter code): 国コード
- State or Province Name: 州名/都道府県名
- Locality Name: 市町村名
- Organization Name: 組織名
- Organizational Unit Name: 組織内ユニット名
- Common Name: アクセスされるホスト名を設定する www.example.com 等
- Email Address: 連絡先のメールアドレス
この csr ファイルを自分で作った CA に署名させる。
証明書と鍵の格納場所
サーバやCAの証明書や鍵は、 /etc/ssl に格納するのが標準らしい。
- /etc/ssl/certs 証明書 (公開情報)
- ディレクトリのパーミッションは 755 root:root
- 内部に格納するファイルのパーミッションも 777 root:root 等
- /etc/ssl/private 秘密鍵 (機密情報)
- ディレクトリのパーミッションは 710 root:ssl-cert
- 内部に格納するファイルのパーミッションも 640 root:ssl-cert 等に設定して慎重に管理
Certification Authority を作成
初めに Certification Authority (CA) を作成。
CAが使用するファイルをまとめるディレクトリを作成。
$ sudo mkdir /etc/ssl/CA $ sudo mkdir /etc/ssl/newcerts
CAが使用するファイルを作成。1つ目がCAが発行した証明書につけられる通し番号を記憶するファイル。2つ目は発行された証明書を記録するファイル。
$ sudo sh -c "echo '01' > /etc/ssl/CA/serial" $ sudo touch /etc/ssl/CA/index.txt
必須ではないが、複数回証明書を発行する場合は設定しとくと便利。 /etc/ssl/openssl.cnf の [ CA_default ] 内を変更。
dir = /etc/ssl/ # Where everything is kept database = $dir/CA/index.txt # database index file. certificate = $dir/certs/cacert.pem # The CA certificate serial = $dir/CA/serial # The current serial number private_key = $dir/private/cakey.pem# The private key
ルート認証局の鍵と証明書を作成する。10年間有効で鍵長は4096bit。
$ sudo openssl req -newkey rsa:4096 -x509 -extensions v3_ca -keyout cakey.pem -out cacert.pem -days 3650
作成中に国コードなどの質問があるが、なにか入力しておかないと後で署名できなくなる。
organizationName はサーバの CSR を作成した時と同じものを入力。
作成されたファイルをインストールする。
$ sudo mv cakey.pem /etc/ssl/private/ $ sudo mv cacert.pem /etc/ssl/certs/
ブラウザインポート用の証明書を作成
作成した CA をブラウザ等に信頼できる CA として登録する場合に使用する証明書を作成。
$ sudo openssl x509 -inform pem -in /etc/ssl/certs/cacert.pem -outform der -out ca.der
ca.dar をブラウザに読み込ませる。
作成したCAで署名
server.csr を作成したCAで署名する。10年間有効な署名。
$ sudo openssl ca -in server.csr -config /etc/ssl/openssl.cnf -days 3650
署名されたファイルは /etc/ssl/newcerts/01.pem にある。以後署名するたびに番号が増えていく。
このファイルを開き、—–BEGIN CERTIFICATE—– から —-END CERTIFICATE—– までをコピーして新しく server.crt ファイルを作成し、ペーストして保存する。(このファイルを使用する場合もある)
作成された pem crt をサーバに設定する等して使用する。